2021年の干支「辛丑」(かのとうし)はどんなことが起こる年?由来や意味は?

  • 投稿の最終変更日:2021年10月6日
  • 投稿カテゴリー:人生
2021年の干支「辛丑」(かのとうし)はどんなことが起こる年?由来や意味は?

木下レオン先生の弟子、玉連さんより木下レオン先生の教えを基に、2021年の干支、「辛丑」についてお伝えしていただきました。

今年の干支……実は「丑年」ではありません

ここでは2021年の干支「辛丑」について

そもそも干支とは何か

どんな意味があるのか

どんな1年になるのか

といったことを、言葉の由来や過去の「辛丑」に起きた出来事を見ながら、読み解いていきましょう。

合わせて「辛丑」生まれの人の性格もチェックしてみると、「辛丑」という年が世の中や人々にどんな影響を及ぼすのかも、さらによく見えてきます。

もちろん「辛丑」に必要な心構えもアドバイスしていきますよ。

 


今年の干支、言えますか?


あなたは今年の干支を聞かれて、正確に答えられますか?

「うし」と答えた方、半分正解です。

2021年は「丑年」ですが、実はこれ、干支の半分しか表していません

そもそも干支というのは「十干」と「十二支」を組み合わせたものだからです。

「丑」では十二支しかないということになります。

「十二支」はわかりやすいですね。

皆さんおなじみの「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」です。

一方「十干」は「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」で、中国の陰陽五行思想を元にしています

陰陽五行の五行とは「木・火・土・金・水」、これにそれぞれ陰と陽があります。

上の十干の読み方の中には、「え」「と」というのが何度も出てきていますね。

これは「え」が「兄」つまり「陽」、「と」が「弟」つまり陰を示しています。

実は干支を「えと」と読む読み方も、ここから来ています。

さて、今年の十干は「辛」ですから、「かのと」つまり「陰の金」ということになりますね。

そして、それを十二支と組み合わせた正確な干支は、「辛丑(かのとうし)」になります。

 


今年の干支「辛丑」とは


今年の干支「辛丑」について、もう少し詳しく見ていきましょう。

十二支が1年ごとに次のものと交代していくように、十干も1年ごとに先に進んでいきます。

昨年の干支は「戊子」、今年の干支は「辛丑」、来年の干支は「壬寅」ということになりますね。

十干と十二支の組み合わせは60通りあるため、同じ干支は60年に1度しかめぐってきません

「丑年」は12年後にまた回ってきますが、今年の干支「辛丑」なら、次は60年後の2081年になるのですね。

ちなみに60歳を「還暦」というのは、暦が循環して同じ干支が60年後に還ってくることから来ています。

ところで、十干が10通り、十二支が12通りなら、その組み合わせは10×12で120通りでは、と思った方はいないでしょうか。

これは、実際に十干と十二支を順番に並べていくとわかるのですが、十二支の中の奇数番目(子・寅・辰・午・申・犬)は陽で十干の中の陽のもの(甲・丙・戊・庚・壬)と、十二支の中の偶数番目(丑・卯・巳・未・酉・亥)は陰で十干の中の陰のもの(乙・丁・己・辛・癸)としか組み合わさらないため、半分の60通りとなるわけです。

10と12の最小公倍数が60だから、という言い方もできますね。

 


そんな「辛丑」生まれの方の特徴は


「辛丑」生まれの方の特徴についても見ていきましょう。

辛は「陰の金」、丑は「陰の土」となります。

五行(木火土金水)の思想からいうと、「金属や宝石は土の中から生まれる」ため「相生」という相性の良い組み合わせとなります。

つまり「辛丑」生まれの方は、良い気が絶えず循環してその人を強めるため、成長し経験を積むほど輝きの増す「大器晩成型」と言えるでしょう。

もともと「丑年」生まれの方は、「温厚な性格」「努力家でマイペース」といった特徴を持っていると言われています。

「辛丑」生まれの方は、そこに「辛」の「内向的」「素朴」といった性格が加わり、「温厚」「マイペース」といった性格がさらに強まっています。

そんな「辛丑」生まれの方の性格の特徴をいくつか挙げていきましょう。

まず「内向的で思慮深い」

物事を深く考えるのですが、それをあまり外に出しません。

ただ、考えが表に出てきた時、周囲の人をあっと驚かせる「サプライズ」になることも。

次は「マイペースで、自分の趣味にのめり込む」

自分の世界を深く掘り下げていくことが好きです。

人によっては、趣味を仕事にすることもあります。

最後は「おとなしくて控えめ」

人に対する優しさはあるのですが、自分から積極的に関わっていこうとはしません。

 


「辛丑」は転換期!


「辛丑」はどんな年になるのでしょうか。

「辛丑」の意味や、過去の「辛丑」に起きた事件等を見ながら、紐解いていきましょう。

まず「辛丑」の持つ意味ですが、「辛」には「冷たい風で草木が枯れ、新しくなろうとしている」という意味が、「丑」には「種が土の中で芽を出そうとしている」という意味があります。

ここから見えてくる「辛丑」の2021年は「何か大きな事件などがあり、混乱が起きたり、物事が終わったりする」というものになります。

……なんだかこわいですね。

けれども、地上では草が枯れても土中では次の芽吹きが準備できているように、物事が終わった後「新しく再スタートしようとしている」状態も見えてきます。

物事が終わり、その一方で新たに始まる……「辛丑は転換期の年」と言えるでしょう。

それでは実際に前回の「辛丑」、1961年の出来事を見ていきましょう。

この年には「ジョン・F・ケネディが米大統領に就任」「ソ連のガガーリン、人類で初の宇宙へ」「ベルリンの壁が出現」「大相撲、大鵬が横綱に昇進し、柏戸と2強時代に入る」といった出来事が起こっています。どれも新しい時代の始まりや時代の転換期を感じさせるものばかりですね。一方、この年には台風や地震の大きな被害も出ているため、2021年も気をつけたいところです。

 


まとめ


これまでのことをまとめていきましょう。

・2021年の干支は「辛丑」

・「辛丑」は「地上の草が枯れる一方で、土中の種は芽が出つつある」という状態を意味している。

・このことから「辛丑」の1年は、「物事の終わりと始まりの重なる転換期となる」ことが読み取れる。

・実際、60年前の前回の「辛丑」(1961年)は、良くも悪くも時代が変わるような大きな事件が多かった。

・「辛丑」生まれの個人の性格としても、「表に見える部分より心の中ではしっかり考えている、内向的でマイペースなタイプ」という人が多い。

といったことが見えてきました。

この「辛丑」の1年を乗り切るには、土の中で芽吹きの準備をしている種のように、見えないところでもコツコツと努力を重ね、次のステージに進む準備をしておくことが大切です。

余力は何かあった時の備えや次に進むためのエネルギーとして、ためておくのが良さそうですね。

また、何事も軽率に行動するのではなく、内省しじっくりと考えることが必要となるでしょう。

一方、過去の「辛丑」には試練に見えるような大きな災害もありました。

嵐が起きている時は騒がず、頭を下げてじっと過ぎ去るまで待つ忍耐力が重要となります。

備えをしっかりして、時代の転換期を乗り切りましょう!