四柱推命において、その人の本質を示すと言われる通変星。 「比肩」「劫財」「食神」「傷官」「偏財」「正財」「偏官」「正官」「偏印」「印綬」の10種類がある通変星のうち、今回は『印綬（いんじゅ）』を紐解いていきましょう。「印綬」の意味、この星に持つ人の生まれ持った性格、運気、適職、恋愛傾向、結婚運、金運などについて、詳しく解説していきます。
目次
四柱推命における「印綬（いんじゅ）」の意味とは？
四柱推命における「印綬」は、「知性の星」、「正統派の星」と言われており、頭が良く、勉強ができる方がとても多い星だと言えるでしょう。向上心や知的好奇心、探求心も高く、新しい物ごとや珍しい事柄に大きな興味を抱きます。
また、「正統派の星」は物事に粘り強く取り組む性質の星ですから、人が見ていてもいなくても、自分ができるところまで精一杯取り組みます。 そして、そのような印綬の姿が周りの人に刺激を与えたり、信頼の気持ちを抱かせることもあるでしょうね。「印綬」の文字ですが、「綬」は「官吏(役人)が職務のときに使う印につける紐」を差しており、「学問」「栄誉」の意味があるほか、高い教養や知識をもつ人への憧れを表しています。
印綬の人の性格や特徴とは？
「「印綬」の星を持つ人は学ぶことが大好きです。新しい知識を習得したり、自分の知らない分野に挑戦する大きなエネルギーを持っているでしょう。知識欲や知的好奇心に一度火がつくと没頭する傾向あり、周囲が驚くほどの集中力を見せます。気になったことがあれば、自分が納得するまで深堀していきたいタイプの印綬は、時には周りが見えなくなってしまうこともあるでしょうね。
しかし、基本的な性格的は穏やかで面倒見がよく、愛情を持って人と接することができる人だと言えます。また、明るく振る舞ってはいても、意外と神経過敏なところも印綬には見られます。人から言われたことをずっと気にしていたり、傷ついていることもあるでしょう。
印綬の人の仕事運、適職とは？
学問に秀でた星のため、「印綬」の人は、学校の先生になる方が多いでしょう。また、研究者、作家などその道を探求し極める仕事に就く方も多い印象です。印綬には「知識を伝授する」意味がありますから、蓄えてきた知識を人に教える仕事が適職なのです。
印綬の星を持つ人は一つのテーマを飽きることなく、時間をかけて極めていくことができます。ですから、教育関係に留まらず、あらゆる分野や企業で活躍できるでしょう。
また印綬は、昔から受け継がれているものにも縁があります。伝統芸能や芸術関係に興味があれば、その世界に進んでいくのも良いでしょう。そういった分野でも、印綬の人は生まれ持った才能を開花させることができます。
印綬の人の恋愛傾向とは？
「印綬」の人の恋愛ですが、シッカリと相手を見極めてから心を許す傾向があります。そのため、外見で恋をすることはあまりなく、お相手の内面をきちんと見て、じっくり時間をかけながらその関係を深めていくでしょう。
また、よく気が付き頭が良いぶん、印綬の人は、相手の言葉や振る舞いに対して非常に過敏になってしまうところがあります。「この言葉はどんな意味だろう」とか、「やっぱり気がないのかな……」と、恋愛では無駄にいろいろと考えてしまう傾向がありますから、率直にお相手の言ったことを受け取るようにすると良いでしょう。愛情深い性格の印綬の人は、お互いに精神的に支え合える深い関係をお相手と築いていくことができます。
印綬の人の結婚運とは？
「印綬」の人はじっくりとお相手とお付き合いしたのちに、結婚へと進むタイプでしょう。ですから、幼馴染と結婚するケースも多いのです。また恋愛と結婚は別物と考えている部分もありますから、将来や家族との相性などを考え、相手がどんな人なのか、どんな性格であるのかと、シッカリ選ぶ傾向があります。そのため結婚に至るまで時間がかかる人が多く、晩婚になってしまうこともあるでしょう。
結婚後、基本的に「親は大切にするもの」と思っている印綬の人は、双方の両親との付き合いも頻繁になります。そのため、親を交えた関係を面倒だと感じるパートナーからは「親離れできない人」として見られてしまうこともあるでしょう。ほどほどの関係が大切です。
印綬の人の運勢とは？
「印綬」の人は、人生を通して学び続けます。そして、その学びにより成長し、自分の運も開けていくのです。1つのことにじっくり向き合い、長い時間をかけることを厭わない印綬の人は、難しい資格を手にしたり、偉大な研究成果をだして成功を収める可能性も高いでしょう。
「知りたい」「学びたい」という意欲が、いつも印綬の人にとっては大きな生きる力になります。また、1つのことを深く掘り下げて考えるタイプですから、自分なりの考えかたや「こだわり」があるでしょう。それが良い面で出ればいいのですが、他人の言動に批判的になったり、反感を買うこともありますから気を付けて欲しいんですね。印綬の人は、いつも謙虚であることを意識してください。
印綬の人の金運とは？
思慮深い性格の「印綬」の人は、お金を入っただけパーッと使ってしまう……といったことはできません。使い道をよく考え、本当に価値があると自分が判断したものにのみお金を使います。必要性を考えながら計画を立て、貯金をする印綬の人は、将来の生活にシッカリと備えることもできるでしょうね。決してケチなわけではないので、必要な時は一気に大金を使うこともあるでしょう。
定期預金や投資信託、保険などを組み合わせて、将来に備えておくといいかもしれません。金運は良いほうですから、あなたの行動しだいでお金が自然と増えていきます。
印綬の人と相性の良い通変星とは？
印綬と相性の良い通変星は、「比肩」と「偏財」、そして「正官」です。
◆比肩
「印綬」と「比肩」は、お互いに良い影響を与えられる組み合わせです。お互いの苦手とする部分を補完できますから、一緒に何かをする時にはプラスになることがたくさん出てくるんですね。波長が合い、お互いのペースやタイミングが似ていますから、足並みをそろえて進んでいくことができるのです。
◆偏財
「印綬」も「偏財」も、平和主義の星です。ですから、この組合わせでは平和で穏やかな関係を築くことができるでしょう。ただ、印綬はお金に関してとてもシビアなところがあります。それに対して偏財は、その場のフィーリングで衝動買いすることも多いのです。それゆえに、男女としてのお付き合いであれば、お互いの価値観を埋めていく必要が出てくるでしょう。
◆正官
考えかたや価値観が似ている「印綬」と「正官」は、一緒にいればお互い「居心地が良い」と感じられる組み合わせです。責任感が強い「正官」にとって、神経が細やかで傷つきやすいところもある「印綬」は自然と守ってあげたくなるお相手なのです。また、「印綬」のほうも、「正官」の気持ちを和らげ、また癒してあげられるような働きをします。支えたり支えられたりすることで、心の結びつきが強くなる相性なんですね。
印綬の人と相性の悪い通変星とは？
印綬と相性の悪い通変星は、「傷官」と「正財」、そして「偏印」です。
◆傷官
「印綬」と「傷官」は、正反対の性格をしています。印綬はインドアで、家で本を読んだり、映画を見たりしてゆっくりとすごすことが好きなタイプです。傷官はアウトドア派で「休みの日に家にいるのはもったいない」と考えるところがあるでしょう。大きな考えかたの違いがありますから、この組み合わせが心の距離を縮めていくのには、かなり時間がかかります。
◆正財
知性の星で性質が似ている「印綬」と「正財」ですが、通変星の相性上、天敵となる組み合わせです。言葉足らずであったり、お互いの意見を否定的に捉えてしまうことも多く、すれ違ってしまうことも多いでしょう。腹を割って話せないので、心の距離が縮まりにくいんですね。
◆偏印
お互いに感じかたの違う「印綬」と「偏印」は、すれ違いが生じやすい組み合わせです。どちらも知識欲が旺盛で、学ぶことが好きな星ですが、慎重派で石橋を叩いて渡るタイプの印綬と、世間の常識や枠に捉われず、自分の思うままに行動する偏印とではテンポが合わず、お互いにストレスをためてしまうこともあるでしょう。お相手のことを「シッカリと理解してあげる」という気持ちを持って、お互いが接していかなければならない相性です。
「印綬」が命式にある人への接し方
没頭している時には邪魔されるのが嫌いな「印綬」なので、集中している時にはそっとしておいてあげる気持ちが大切です。また、恋愛においてはとても慎重で奥手の印綬ですから、好意を持ったならば「自分がリードしてあげる」という気持ちをいつも持って接してください。印綬に任せてしまうと、お付き合いまでの道のりはとても遠いものと思わなければいけないでしょう。
さらに、印綬はプライドが高いところもあるので、「普段から気にかけている」という態度を示しながら、自分の意見を伝えつつ、良好な関係を築いていくようにしてください。
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