四柱推命において、その人の本質を示すと言われる通変星。 「比肩」「劫財」「食神」「傷官」「偏財」「正財」「偏官」「正官」「偏印」「印綬」の10種類がある通変星のうち、今回は『偏印（へんいん）』を紐解いていきましょう。「偏印」の意味、この星に持つ人の生まれ持った性格、運気、適職、恋愛傾向、結婚運、金運などについて、詳しく解説していきます。
目次
四柱推命における「偏印（へんいん）」の意味とは？
「偏印」は四柱推命において、その人が持って生まれた才能や強みを表す通変星の1つになります。「偏印星」「知性の星」「型破りの星」とも言われており、この星を持つ人は知的好奇心が旺盛で「新しいものを広く知りたい」「深く理解したい」という気持ちがとても強いでしょう。
また、これまでの常識に捉われることのないタイプですから、型にはまらないユニークな発想ができるのもこの星の特徴です。新しい知識を貪欲に取り入れながら、自分の個性や発想力をさまざまな場所で偏印は発揮していくでしょう。熱しやすく冷めやすいところがあるものの、偏印の人は新しいアイデアや斬新な発想力で大きく物ごとを変えていける力を持っています。
偏印の人の性格や特徴とは？
「偏印」の人は、新しいことに挑戦したいと思う強い姿勢をいつも持っています。自分の目で、耳で確かめて答えを知りたいタイプの偏印は、さまざまな体験や経験を通して自分をさらに成長させていきます。また「周りの人がどう感じていようと関係ない」と気にしないでいられますから、どんなことにも積極的にチャレンジしていくことができるんですね。枠に囚われない、斬新なアイデアやキラッと光る個性がある偏印は異性に大変モテます。
博識で、さまざまな知識を蓄えている偏印と一緒にいるとおもしろいのです。しかし、束縛が嫌いで自由でいたい偏印は、恋愛においても、普段の人付き合いにおいても、相手とはできるだけサッパリとした関係でいようとするでしょう。
偏印の人の仕事運、適職とは？
独特でユニークな発想を持った「偏印」はクリエイティブな仕事に適性があります。音楽家、グラフィックデザイナー、映像クリエイター、フォトグラファーなど、自分の持っている優れた感性を発揮できる仕事が合っています。好奇心旺盛ながら、1人でできる仕事が向いており、学者や研究者のような職業を選んでもうまくいくでしょう。
発想力や創造力に長けており、論理的で頭の回転が速い偏印は、発明家の道へ進んでいく人もいるでしょうね。周りをあっと言わせるようなアイデアを出すことができるので、商品開発や商品企画といった職種に就くのもおすすめです。偏印の人は自分の個性的な部分を気に入っており、自分の斬新な発想を活かせる職業だと精神的にも満足できるでしょう。
偏印の人の恋愛傾向とは？
「偏印」の人は神秘的な雰囲気を漂わせており、それが異性を惹きつけることになるでしょう。どこか掴みどころのない偏印は、異性に「もっと知りたい」という気持ちを起こさせます。独特の世界観を持っていますから、話すほどに相手から興味を持たれるのです。自分が「おもしろい」と感じる人に偏印の人は心を惹かれる傾向があります。
自分とは違う感性を持っていて刺激を受ける相手、自分の知らない世界や知識を持っている異性をいつの間にか好きになっていることが多いでしょう。その人の学問的な知識や、仕事で惚れてしまう偏印は、相手の性格をよく理解せずにお付き合いしてしまうことがあり、すぐに相手に飽きてしまうことがあります。
偏印の人の結婚運とは？
結婚したとしても、「偏印」の人は自分のプライベートな時間を大切にしようとします。自分のしたいことが自由にできない生活に、一番大きなストレスを感じてしまう偏印は結婚をなかなか前向きに考えることができません。どんなに長くお付き合いしている相手がいたとしても、結婚話が出るとはぐらかしてしまったり、毎度先延ばしにしてしまうことも偏印にはあるのです。
偏印は、子どもができてようやく相手との結婚を考えることも多いですし、子どもができても「事実婚」といった形を取ることもあるでしょう。結婚しても「自分らしい生活を送りたい」という気持ちが強すぎるタイプなので、そんな偏印の人をある程度許してあげられる心の広いパートナーならうまくいきます。
偏印の人の運勢とは？
「偏印」の人は、自分の自由な個性を磨いていくことで自然と良い運気を引き寄せます。周りの人とは違う考えかた、モノの捉えかたができる偏印は、そういった部分をさらに伸ばしていくことで、運が拓かれていくでしょう。
好奇心旺盛で強い興味や関心を抱いたものには、すぐ自分から積極的に働きかける偏印ですが、いろいろなものに目移りしてしまい、一つのことを長く続けていく持続力や忍耐力がない部分もあります。自分の持っているアイデアを活かしたり、持っている創造性をさらに豊かなものにしていくためには、じっくりと腰を据えて長期的に取り組むことも大切です。「やり切った」という達成感を感じることで、偏印の持っている良い部分がさらに伸ばされていくでしょう。
偏印の人の金運とは？
「偏印」の人はお金に対して意外とシビアな目を持っており、日頃から無駄遣いしないように心がけているでしょう。本当に欲しいものなのか、今必要なものなのか、シッカリと考えてから偏印はお金を使おうとします。そのため、貯蓄も気づいてみれば大きな額となっているでしょうね。
ただ、お付き合いを大切にする偏印は、ドンと交友費は気前よく使います。そのために、金銭感覚が麻痺してしまい、自分の収入に見合わない浪費を繰り返してしまうこともあるので気を付けましょう。一気に大金を使ってしまわないように、定期預金をするなど対策を立てることがおすすめです。
偏印の人と相性の良い通変星とは？
偏印と相性の良い通変星は、「偏官」と「正財」、そして「比肩」です。
◆偏官
お互いに助け合うことのできる「偏印」と「偏官」は、一緒にいるほどしっくりくるものを感じることができるでしょう。平和主義の「偏印」と、チャレンジ精神にあふれた「偏官」は、楽しい時間をすごすことができる間柄です。どちらも、何より自由を愛する強い気持ちを持っている星なので、相手のすることに口を挟みすぎることもなく、ストレスのない関係を続けていくことができるでしょう。
◆正財
「偏印」と「正財」は、お互いの個性や魅力を活かしながら良い関係を築ける組み合わせです。マイペースで自分のテンポを崩さない偏印と、どんなこともシッカリとやり通す正財の性質に共通点は少ないものの、一緒にいると相手の良いところがしだいにわかってきます。偏印は正財の無駄なく能率的なところを良いと思いますし、正財は偏印の独創的なアイデアに感心するでしょう。
◆比肩
「偏印」と「比肩」は価値観の違う者同士ですが、お互いに刺激を与え合うことができ、良い関係を築くことができます。物ごとをいちずに思い込んで、視野が狭くなりがちな比肩に、型にはまらない偏印は新しい風を吹き込んであげられるでしょう。また、偏印は比肩の表裏のなさ、素直さに心癒されるのです。
偏印の人と相性の悪い通変星とは？
偏印と相性の悪い通変星は、「劫財」と「食神」、そして「傷官」です。
◆劫財
「偏印」と「劫財」の関係は、長く続かず自然消滅してしまう場合が多いでしょう。トレンドに敏感で、さまざまなことをよく知っている偏印に、最初劫財は楽しい気持ちを抱いて近づいていきますが、どちらも移り気なところがありますから関係が長続きしないのです。気持ちのすれ違いも多く、恋愛関係においては自分は「お付き合いしている」と思っているのに、相手はまったくそういう関係だと思っていなかった、ということも起こるでしょう。
◆食神
「偏印」と「食神」の関係性は、とても良いか、悪いか、極端になる可能性が高いです。どちらの星も好奇心旺盛で楽しいことが好きですから、すぐに仲良くなることができるでしょう。しかし、偏印の興味はほかに移ってしまいやすく、気づけばその場限りの関係になっていることも多いのです。強烈に惹かれ合う時もあれば、一気に離れてしまうこともある不安定な組み合わせです。
◆傷官
「偏印」と「傷官」はお互いの腹を探り合うような関係になりやすいところがあります。どちらもアーティスティックな感性を持っているので、最初は惹かれ合いますが自由奔放な偏印に、傷官がストレスを感じたり、傷官のナイーブさを偏印がめんどうに思うこともあるでしょう。
「偏印」が命式にある人への接し方
好奇心旺盛で楽しい時間をすごしたい「偏印」はベタベタした付き合いを嫌います。自分のクリエイティブな部分、独創的な部分をとても気に入っているので、そういった部分を褒めると偏印は素直に喜びます。自分と同じく夢を持っていて、自分なりの考えかたや個性のある人だとシンパシーを感じて心を開くのも早いでしょう。
いつでも自由でいたい偏印は縛られることを非常に嫌がりますから、強引に誘ったりするのはNGです。自分の好奇心をくすぐってくれるようなユーモアのセンスがある異性に偏印は心惹かれます。あらかじめおもしろい話題を用意しておくとよいでしょう。
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