四柱推命において、その人の本質を示すと言われる通変星。 「比肩」「劫財」「食神」「傷官」「偏財」「正財」「偏官」「正官」「偏印」「印綬」の10種類がある通変星のうち、今回は『正財（せいざい）』を紐解いていきましょう。「正財」の意味、この星に持つ人の生まれ持った性格、運気、適職、恋愛傾向、結婚運、金運などについて、詳しく解説していきます。
目次
四柱推命における「正財（せいざい）」の意味とは？
「正財」は、「財の星」と言われています。これはお金や人脈などの財産を司っていることを表しています。また「正統派の星」とも言われ、この星の人は正々堂々と物ごとに対して勝負しようとします。決して楽をしようとせず、コツコツと財や人脈を築いていくんですね。
「正財」は字のごとく、正しい形で財を成していきます。「正直」「合理性」「着実」「堅実」といった意味もあり、この星を持つ人は地道に諦めず少しづつ物ごとを進めていくでしょう。そういった正財の姿を見て、信頼の気持ちを強める人も周りにはいるでしょうね。「父親」「妻」「良縁」「繁栄」といった意味も「正財」にはありますから、とても良いご縁を掴むことができる星だと言えるでしょう。
正財の人の性格や特徴とは？
「正財」の人はとても注意深く、いつも慎重な態度でことにあたります。自分の決めた目標を達成させるために、正財の人はねばり強く着実に励んでいくでしょう。正財は少しでも不安を感じたり、「危険が伴いそうだな」と感じたものには、決して近づきません。安定感を感じる毎日が、正財にとってはとても「幸せ」なのです。
地道に取り組んでいくタイプの正財は、どうしてもスピーディーさには欠けてしまいます。しかし、最終的にはコツコツと努力を積み上げてきただけの大きな成果を掴み取ることができますから、逆転できるのです。妥協することなく、誠実に物ごとに対応する正財は周囲の人からの信頼も厚いでしょう。しかし慎重な性質が強くなりすぎると、こだわりも強くなり周りの人が息苦しさを感じることも出てきます。
正財の人の仕事運、適職とは？
「正財」の人は、時間をかけて地道に努力を重ねていくほうですから、急に出世することはあまりないでしょう。また、状況の変化に弱いところがあるので、IT関連や販売業などその場その場で臨機応変に対処しなければならないような仕事とは相性が良くありません。正財に合っているのは「銀行員」や「経理」「公務員」といった地道さが求められる職業です。
また駆け引きは意外と上手なタイプなので、正財は相手の主張の背景や出方を予測しながら有利な交渉ができます。その優れた交渉力を活かして製造業などのメーカーや不動産業で働くのもおすすめですよ。人から相談を受けアドバイスをするカウンセラーやコンサルタントなどの仕事も正財は向いています。
正財の人の恋愛傾向とは？
恋愛において「正財」の人は誠実に、まっすぐに相手と向き合います。時間をかけながら、ゆっくりとお互いの気持ちを理解していきたい正財は、相手から早急にアプローチされると戸惑ってしまうことがあるでしょう。それゆえに、一目ぼれから始まる恋はあまりなく、友達や友人としての関係から恋愛へと進展していくパターンが多いでしょうね。
考えかたや価値観をよく知っている友達ならば、正財の人は安心してお付き合いできるのです。異性の物ごとに真剣に取り組む姿を見て正財は心惹かれるものを感じます。一途に熱心な人を見ると思わずキュンとしてしまうのです。正財は結婚と恋愛と分けて考えるタイプではありませんから、お付き合いがうまくいけばそのまま結婚へと進んでいくでしょう。
正財の人の結婚運とは？
「正財」の人はシッカリと安定した家庭を築いていきます。相手の内面をよく見て結婚するため、失敗することも少ないでしょう。 お互い浮気をすることもなく、誠実な関係を相手と末永く続けていきます。もともと、この星を持つ人は「良縁」に恵まれやすいのです。 ですから、自分の理想に近いパートナーを得て、幸せな結婚生活を送ることができるんですね。
また、家庭的な正財は、家事・料理をそつなくこなし、パートナーへの細やかな配慮も欠かさず、生涯を通して一生懸命に相手を支えていくでしょう。「家族みんなが健康で楽しくすごせること」、それが正財の幸せですから、ロマンチックな時間がなくなったとしても満足できるのです。
正財の人の運勢とは？
まじめな「正財」の人は、その性格を活かしていくことで運気が開けていくでしょう。焦らず、物ごとに対して動揺することなく、平常心でいることに努めていると、自然と安定した運気が長く続いていきます。この星を持つ人は、良い結果や功績を得るために、必要以上に物ごとを早く行おうとすると、安定した運気が乱れていきます。
長期的な視野で考えるようにすると、正財の人の長所や能力を存分に発揮できるようになるでしょう。苦しい時は自分1人で悩むことなく、周りの人に協力を求めながら、物ごとを進めていってください。理想の高い正財は「こうすべき」「こうあらねば」といった気持ちが強すぎることがあります。時には肩の力を抜いて周りに頼ってください。
正財の人の金運とは？
「正財」は「お金」を象徴する星です。人生を通してお金と深い縁があるでしょう。まじめにコツコツとお金を貯めていきますから、自然と正財の貯蓄額は大きなものとなっています。特に女性は節約に努め、収入と支出のバランスを工夫しながら結構な額を貯めていくでしょう。
正財の人は、きれいごとを並べていても、最後にものを言うのは「お金」だと思っていますから、お金をコツコツ貯めていくことをそんなに苦とは思わないのです。正財の人は将来どんなことが起こったとしても安心できるよう、お金を貯めることをつねに意識しています。
正財の人と相性の良い通変星とは？
正財と相性の良い通変星は、「食神」と「傷官」、そして「正財」です。
◆食神
どちらも優しく穏やかな性格である「正財」と「食神」は、平和な関係を築くことができる組み合わせです。 細かいことを気にしない食神が、まじめでつい肩に力の入ってしまう正財の気持ちをリラックスさせてくれるでしょう。 正財にとって、食神は精神的な支えになる存在です。
◆傷官
「相性の良い「正財」と「傷官」は、一緒にいるとお互いに精神的に満たされていきます。相手の気持ちを推し量ったり、理解する能力に長けている正財は、ナイーブで傷つきやすい傷官を優しく包み込んであげることができます。また、変化に弱く考えかたが保守的な正財は、傷官の持っている優れた感性をに触れ、大きな刺激を受け、自分の世界をさらに広げていくこともできるでしょう。この星の組み合わせには、お互いに欠けている部分を補い合える良い相性があります。
◆正財
同じ星同士の「正財」と「正財」は、波長も合い良い関係を築いていくことができるでしょう。考えかたや価値観が似ていますから、同じ方向を見てお付き合いしていくことができるのです。自分の理想の成果を手に入れるために長い時間をかけることができる者同士ですから、一緒にゴールを目指せば、大きなことも成し遂げられるでしょう。
正財の人と相性の悪い通変星とは？
正財と相性の悪い通変星は、「劫財」と「偏印」、そして「印綬」です。
◆劫財
正反対の性格である「正財」と「劫財」は、相手の気持ちを互いによく理解することができず、すれ違いが多くなります。 既存のルールや伝統を大切にするタイプの正財と、どんどん新しいことに飛び込んでいってドキドキワクワクしたい劫財ですから、一緒に何かをやろうとしても足並みがそろいません。 正財は劫財の無鉄砲な行動に怒りを覚えますし、劫財は慎重すぎる正財にイライラしてしまいます。
◆偏印
責任感を持ち、自分の役割を全うしようとする「正財」と、世間のきまりやしきたりにとらわれず、自由に行動したい「偏印」はまさに正反対の性格や性質を持っています。この星の組み合わせは、テンポやリズムがまったく合いませんから、一緒に同じゴールを目指していてもいつの間にかバラバラになってしまいます。深く理解することに時間がかかってしまう組み合わせですが、相手の感性を受け入れる前向きな気持ちがお互いにあればうまくいくこともあります。
◆印綬
どちらもきまじめで、融通がきかないところがある「正財」と「印綬」は、なかなか打ち解けることができません。相手の態度に柔軟に対処することができず、互いにギクシャクしてしまいます。ただ、似た者同士なので腹を割って話すことで意気投合することもあるでしょう。
「正財」が命式にある人への接し方
「正財」の人は自分と似た考えかたや価値観を持っている人が相手だと、安心して心を許すことができるでしょう。地道に努力を重ねていくタイプですから、自分と同じように一つのことを長く、一心に打ち込んでいく異性の姿に心惹かれます。
まじめな正財にとって、当然ルーズな人は苦手です。待ち合わせの時間に遅れないことはもちろん、お金の貸し借りは正財にはご法度なので、気を付けてください。仲良くなっても外食が続いたり、飲み会が重なると、お金の使いかたに厳しいところのある正財にはだんだん負担になっていくこともあります。
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